安田記念 考察 ~香港馬の実力は如何に!?迎え撃つ日本馬は!?~

競馬

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今年は何と言っても、香港馬2頭の参戦が大きなトピックスではないでしょうか。ジャパンカップ等で出てくる外国馬とは訳が違います。マイル路線において、香港馬は世界トップレベルです。日本馬も毎回香港のGⅠに参戦しますが、勝つのは大体香港馬です。

今回は国内で迎え撃つ立場です。ここは地の利を活かして、なんとか負かしたいところですね。香港と日本の競馬場の一番の違いは馬場です。香港のマイルGⅠの勝ちタイムは1分34秒前後、日本に比べると2秒近く遅いタイムですね。

このスピード勝負に香港馬が対応できるかどうか、ここが勝負のポイントになるでしょう。




出走馬 考察
1人気 ソウルラッシュ(モレイラ) 3.2倍
昨年秋からの充実ぶりは素直に評価したいです。GⅡ、Ⅲを取りこぼしなく勝利し、GⅠでも強い競馬をしております。今がこの馬のピークと見ていいでしょう。ただ、問題はいくつかあります。まずGⅠの戦績は(0.1.0.4)とここまでGⅠの壁に跳ね返されています。ここについては、直近のGⅠのレース振り(マイルCS2着、香港マイル4着)から、乗り越えられると思います。もう1点は東京コースの適正です。これまでの東京コースの実績は(0.1.0.3)です。富士Sで2着という実績はありますが、過去2度の安田記念は9着、13着といいところがないですね。今の充実ぶりから過去2戦よりは順位を上げてきそうですが、GⅠ初勝利の舞台はここよりもマイルCSの方がしっくりきます。
2人気 ロマンチックウォリアー(マクドナルド) 3.8倍
生涯成績は(14.3.0.2)、GⅠ6勝の香港中距離路線の最強馬です。意外ですが、デビューは1200m戦です。そこから少しずつ距離を伸ばして、今は2000mが主戦場になっております。昨年の1月に1600mのGⅠに出走して2着という実績があり、マイルがダメという事はないでしょう。ただ、現状は2000mがベストなのは間違いないと思います。その中で日本の高速馬場についていけるかは未知です。週末は雨予報になっていますが、時計がかかる事によって、この馬に有利なるかというと少し違います。道悪が得意かどうかというのは全く別の話ですね。未知の部分は多いですが、能力だけならこのメンバーに入っても最上位でしょう。
3人気 セリフォス(川田) 4.9倍
前走、マイラーズCはソウルラッシュに敗れましたが、復調の兆しが見えました。この馬は外から飲み込むような競馬を得意としているので、窮屈な競馬になってしまいましたね。枠が逆なら結果も逆だったかも知れません。安田記念は3歳時に4着、4歳時に2着、同コース富士S1着という実績もあり、東京マイルは得意としています。全盛期の力を出せれば、最有力といってよい馬です。ただ、一年以上勝利から遠ざかっており、リズムは良くないですね。現状、外から全馬を飲み込むような量がこの馬に残っているかどうかも不安があります。もしかしたら、マイラーズCの走りが今のこの馬の精一杯かも知れません。判断が難しいです。
4人気 ナミュール(武豊) 5.2倍
ヴィクトリアマイルは致命的な出遅れでした。直線では無理しておらず、ノーカウントと考えて良いでしょう。昨年秋からの活躍はマイル路線の馬の中では一番といってよい内容です。昨年の富士Sでは1分31秒4という優秀なタイムで勝っており、東京コースの適正も問題ありません。この馬の場合はスローからのヨーイドンよりも、消耗戦になったところを差し切るようなレースが理想です。昨年の安田記念のような展開だと少し厳しいかも知れません。週末の雨で馬場が多少荒れるようであれば、この馬には追い風かも知れません。あまり悪くなると、ちょっと分かりませんが。
5人気 パラレルヴィジョン(ルメール) 12.7倍
5歳にして前走ダービー卿CTで重賞制覇を果たしました。デビューは3歳4月と遅く、クラシックとは無縁でしたが、デビューから8戦連続1番人気と、元々期待は高かった馬です。ただ、中距離ではなかなか勝ち切れず、ダートへの挑戦を経て、マイル路線に参戦してきました。転向後2戦2勝とマイル適正の高さを見せています。ルメール騎手もフィアスプライドではなく、この馬に乗るんですね。15倍以上なら魅力的な穴馬、10倍以下ならリスクの高い人気馬という感じでしょうか。
6人気 フィアスプライド(坂井) 16.2倍
ヴィクトリアマイルはGⅠ初挑戦、中山牝馬凡走からの参戦で人気落ちと、好走できる要素が揃っていました。私も本命にしましたが、走るべくして走ったという感じがします。今回、同じGⅠにはなりますが、かなりの格上げ戦になります。強い相手に頑張るタイプではなく、基本はダウン戦に強いタイプだと思います。いかにも厳しい局面ですね。ただ、ディープインパクト産駒は東京マイルは大得意ですし、まだまだGⅠの鮮度は高いです。チャンスはゼロではないでしょう。
7人気 ガイアフォース(長岡) 16.4倍
フェブラリーSは2着と激走しました。初ダートの鮮度、左回りマイル適正の高さを存分に発揮しました。最近のレースを見ていますと、左回りしか走らない馬になっています。昨年の安田記念で4着にきているように、東京マイルはベストの舞台だと思います。フェブラリーSからの参戦も異端性があり、非常に魅力的です。ただ、芝→初ダート→芝というローテーションは、ショックがかかり過ぎるという見方もできますね。特にフェブラリーS激走からの芝替わりというのは、どうなんでしょうか。非常に魅力を感じますが、本命には指名し難いかなという印象です。
8人気 ヴォイッジバブル(パートン) 18.7倍
香港マイル路線、主役の一頭です。今年、香港スチュワーズCでGⅠ初制覇。香港マイルでは最強馬ゴールデンシックスティに次ぐ2着(3着ナミュール、4着ソウルラッシュ)。香港ゴールドカップではロマンチックウォリアーに僅差の2着と今非常に充実しております。マイル実績という点ではロマンチックウォリアーよりも上ですし、香港マイルでナミュール、ソウルラッシュに先着しています。ロマンチックウォリアーに目が行きがちですが、この馬も強敵ですよ。
9人気 ステラヴェローチェ(横山典) 21.8倍
ダービー、菊花賞、有馬記念での好走があり、マイラーというイメージはありませんが、デビューはマイル戦で、朝日杯FS2着の実績もあります。1年7か月ぶりの復帰戦も富士Sを選択してきており、大阪杯から宝塚記念ではなく、安田記念を選んだのは既定路線だったのではないでしょうか。ただ、今年2戦が非常に良い競馬をしております。大阪杯は先行から差しにまわる競馬で、勝負に出たように見えました。それだけに少し間隔が空いたとはいえ消耗が心配です。枠・人気の有無で印を考えたいです。
10人気 ウインカーネリアン(三浦) 23.3倍
高松宮記念は4着に敗れましたが、4コーナーをまわって直線を向くまでの動きは勝つかと思うほどの強い挙動でした。初のスプリント挑戦で、高い鮮度が後押ししたとはいえ、見所たっぷりの競馬だったと思います。昨年の安田記念はジャックドールに早めこられて、苦しい競馬になりましたが、それでも8着と粘っており、悪い内容ではなかったです。東京新聞杯でナミュールを破っているように、東京マイルはベストの舞台です。高松宮記念からの参戦もこの馬1頭で異端性もあります。ここは楽しみがありそうです。
11人気 エルトンバローズ(西村淳) 24.2倍
4連勝で超ハイレベルの毎日王冠を制した時は、一気に頂点まで上り詰めるかと思いましたが、ここ3戦はもう一息の競馬が続いております。この馬は先行して良いポジションをとり、そのアドバンテージを活かして、後ろを抑え込む競馬で勝ってきた馬です。それがこの3戦はポジションを取れなくなっています。おそらくですが、「取らない」のではなく「取れない」のだと思います。ディープブリランテ産駒・桑田牧場という事で、3歳時は勢いのまま頑張れましたが、この辺りが限界の可能性はありますね。スピード勝負では歯が立ちませんので、この馬は少し雨が降った方が良いと思います。
12人気 レッドモンレーヴ(横山和) 27.0倍
東京1400~1600mは大得意の馬です。このメンバーの中でも最も明確なサウスポーですね。高速馬場も大得意です。この舞台以外走らないんじゃないかという位の馬です笑。ただ、昨年の安田記念はこれ以上ないチャンスだったと思いますが、その中で力を出し切り6着でした。これがこの馬の限界なのかなと思います。後は週末の雨もこの馬には逆風ですね。前々走の中山記念はサッパリでしたからね。馬場が悪くなれば大幅に減点です。
13人気 ジオクリフ(未定) 37.3倍
悩める一昨年の皐月賞馬です。皐月賞以来、2年間勝ち星から遠ざかっていますが、ここ2戦は陣営の努力もあり、大分改善してきているように見えます。前走、大阪杯も最近には無かった前向きさを感じます。ただ、流石に高速マイル戦ではついていけないと思います。今回に関しては、次走のためのスパイスと見ています。厳しい流れを経験し、活性化したところで、距離延長という流れではないでしょうかね。
14人気 ダノンスコーピオン(戸崎圭) 52.6倍
6戦連続二桁着順の大不振に陥っていましたが、京王杯SCで1年7か月ぶりに掲示板に乗る快走を見せました。厩舎が変わり、外厩が変わった事が要因でしょう。これは偶然ではありません。とはいえ、レッドモンレーヴ、ウインマーベルには大きく水を開けられており、現状GⅠでどうこうというレベルではありません。次走以降、GⅢ辺りに出てきたら、注目したいです。



まとめ
オークス、ダービーと違い、上位陣には不安要素があります。絶対の信頼を置ける馬がいませんね。終わってみれば「強かった」という事がありそうな馬はいますが、「強いだろう」と盲信して人気馬から買うのは、ギャンブル的にはどうでしょうか。
非常に難しいメンバーになりましたが、週中じっくり分析して、後は枠を見て決めたいですね。現時点では穴馬から勝負したいレースです。
最後に”注目馬”を挙げておきます。
※【注目馬】6/1(土)19時頃、配信終了予定
以上、安田記念の考察でした!



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