TORです。ご覧頂きありがとうございます。
今回、サリエラ、ゴールドプリンセス、プリュムドール、メロディーレーン(※除外対象)と4頭の牝馬が出走エントリーをしています。
牝馬の天皇賞春制覇というのは、1953年の1度きりのようです。そこまで昔になると、今とは全く整備状況も違いますし、今回勝利を挙げるような事があれば、実質初の快挙といってよいと思います。
近年では2021年カレンブーケドールの3着という成績が残っています。さて、今回出走する牝馬にチャンスはあるのでしょうか。
出走馬 考察(netkeiba想定人気順)
1人気 トゥレッツァ(戸崎圭) 3.0倍
前走、金鯱賞は初の古馬との対戦、59キロの斤量と、厳しい条件の中での2着は及第点です。レース振りも無理をせず、ゆっくり外をまわす競馬で、プログノーシス以外は差し切っています。能力を示すには十分な内容でした。乘り替わりになりますが、戸崎騎手は3走前に騎乗経験がありますし、特に問題ないでしょう。戸崎騎手は、こういったチャンスをモノにして、存在感を見せて欲しいですね。本質的にはステイヤーではないと思いますが、例年通りの超スローペースからの末脚勝負になれば、なんら問題ないでしょう。
2人気 テーオーロイヤル(菱田) 5.2倍
3000m以上のレース成績は(3.1.1.0)、全てが重賞レースで、唯一連対を外している3着は天皇賞春のモノです。間違いなく、現役トップステイヤーの1頭といってよいでしょう。超スローでも難なく折り合う事ができ、長く走った上で、最後の3ハロンで33秒台の脚を使う事ができます。現代競馬の長距離戦において、ケチのつけようのない能力を備えています。昨年秋から休んでおらず疲労が心配ですが、ここ2戦は馬体を増やしながらパフォーマンスを上げています。非常に充実している証拠ですね。後は中距離路線の強豪との力関係だけでしょう。
3人気 タスティエーラ(モレイラ) 6.6倍
前走、大阪杯は文句ないレースをしたと思うのですが、何故か直線は全く伸びず、11着と大敗しました。もしかしたら、外国人騎手でないと、もう走らない馬になっているのかも知れません。大阪杯から中4週の臨戦ですが消耗していませんので、そこは問題ないでしょう。ただ、菊花賞を見る限りドゥレッツァを逆転するには、枠、展開、その他、多くの助けが必要になるでしょう。モレイラ騎手という大きな助けを得る事ができました。残りのピースも埋める事ができれば、チャンスはあるでしょう。
4人気 サリエラ(武豊) 9.0倍
牝馬の参戦という事で注目を集めていますが、実力も確かです。前走、ダイヤモンドSで初の長距離戦を経験しましたが、テーオーロイヤルとの叩き合いは見事でしたね。相手に外から被せられて、手応えも向こうの方が良かったように見えましたが、最後まで食い下がり、クビ差と大善戦でした。テーオーロイヤルは天皇賞でも最有力とみられる馬です。価値あるレースだったと思います。気になるのは、道中の折り合いです。ダイヤモンドSでは折り合えていましたが、ギリギリのようにも見えました。もう1点、対テーオーロイヤルという視点で見ると、ダイヤモンドSでは斤量差3キロ差ありましたが、今回は2キロに詰まります。
5人気 ブローザホーン(菅原明) 12.7倍
京都大賞典で本命にして、競走中止になって以来、ここ2戦は軽視しています。重賞で戦うには、あまりにも馬体が小さい為です。それでも、日経新春杯ではサヴォーナ、サトノグランツを競り落とし、阪神大賞典も2着のワープスピードよりも強い競馬をしております。とにかく、この馬の場合は冒頭に書いた通り、馬体が小さいので、そこに注意したいです。今回の場合は中6週ですので、増減なしがベストです。4キロ以上減らしてきたら、危険信号だと思います。常識で考えればGⅠでは厳しいと思うのですが、いつも想像以上に頑張る馬なので・・・。
6人気 ワープスピード(三浦) 19.3倍
ダイヤモンドSではテーオーロイヤルに2.5キロの斤量差をもらっていましたが、2馬身近い差をつけられました。同斤量になった阪神大賞典では5馬身の差をつけられました。これだけ見ると、テーオーロイヤルに勝つのは至難だと思われます。一方で、ダイヤモンドSでは3着に入着し、4着には1馬身以上の差をつけております。阪神大賞典でも2着とテーオーロイヤル以外の馬には負けていません。間違いなくこの馬も、長距離路線ではトップクラスの馬です。という事は、それだけテーオーロイヤルが抜けて強いパフォーマンスをしているという事になりますかね。
7人気 サヴォーナ(池添)22.3倍
非常に期待している馬なのですが、阪神大賞典では道中終始力んでしまい、思うような結果が出せませんでした。現代競馬の長距離戦は道中ペースがかなり緩みますので、ここでリラックスして走れないようでは厳しいです。おそらく、今回そこを改善するために、最後方からの競馬をしてくるような気がしています。もしくは可能性は低いですが、逃げという手もあるでしょうか。個人的には逃げたら面白いと思うのですが・・・。いずれにしても今回はハマり待ちの伏兵という立ち位置になりそうです。
8人気 チャックネイト(鮫島駿) 25.7倍
前走、AJCCで重賞初制覇をし充実一途です。追えば追うほど伸びる末脚が武器で、スタミナは抜群ですので、初の3000m超のレースになりますが、心配はないと思います。距離は心配ないのですが、追ってからの反応が鈍く、他馬に一旦置いていかれるという弱点があります。京都競馬場は初めてになりますが、あまり得意ではないかも知れませんね。3コーナーの下り坂を上手く使った騎乗が求められると思います。
9人気 ディープボンド(幸) 27.2倍
3年連続、天皇賞春2着の実績を誇る令和屈指のステイヤ-もさすがに衰えが見えてきました。前走阪神大賞典は過去2勝している大得意なレースです。しかも馬場は稍重で弱点のスピード不足を補える最高の舞台だったと思います。これだけの条件が揃って、7着だった事は重く受け止めたいですね。
10人気 シルヴァーソニック(Mデムーロ) 27.8倍
前走は11か月ぶりの競馬にも関らず、マイナス8キロという馬体重だった事を考えると、調整が上手くいかなかった可能性がありますね。直線では全く反応を見せず、ほとんど追っていないのでダメージはありません。休養前は天皇賞春3着、ステイヤーズS1着等、間違いなく現役トップレベルのステイヤーだったと思いますが、この馬はもう8歳です。このまま上昇せずに終わっていく可能性もあり得ると思います。少なくとも、ここでいきなり大きな変わり身というのは少し考え難いです。
まとめ
ドゥレッツァはノーザンファーム出身、ドゥラメンテ産駒、ルメール騎手のお手馬(今回負傷で戸崎騎手騎乗)で、現代競馬の申し子のような馬です。
一方、テーオーロイヤルは三嶋牧場、リオンディーズ産駒、鞍上は菱田騎手です。良い悪いではなく、決して現代競馬の波に乗っている馬ではありません。
中距離戦であれば、テーオーロイヤルがドゥレッツァに勝つのは、なかなか難しいと思います。それでも、この3200mという距離であれば、現代競馬の波を乗り越えるチャンスがある舞台です。非常に楽しみな対決ですね。
最後に”注目馬”を挙げておきます。
※【注目馬】4/27(土)19時頃配信終了予定
以上、天皇賞(春)の考察でした!
コメント